ぐい呑み 中島勝乃利 鉄釉 瀬戸焼 口縁の小さな歪みに作家の気遣いを受け取ったような気がした器

中島勝乃利鉄釉
中島勝乃利さんは愛知県瀬戸市のご出身で、市は違いますが私と同じ県の生まれです。
北設楽郡で作陶をされていたとのことですが、それ以前にメキシコに在住されたご経験もあるようです。
その為なのかはわかりませんが、所謂瀬戸焼とはずいぶん趣の違う作品も多いように思います。
尚、2014年に逝去されています。
私が中島勝乃利さんのことを知ったのは、この酒器を手に取ったことがきっかけなのですが、その時には既に亡くなられており面識を得る機会を持つことはできませんでした。

このぐい呑みに出会ったのは、何度か記事でも登場している心斎橋大丸の陶芸ギャラリー桃青です。
他の方の個展の傍らで、複数の作家さんの作品がまとめて展示してあるコーナーの一角でこのぐい呑みを発見しました。
手に取って眺めてみると、口縁の歪みに「ここに口を当てて酒を呑むんやで」と語りかけられるような印象を持ったことをよく覚えています。
また口縁の吸口の下が少し抉れているのが(左側画像の下部白色の辺りです)画像でもわかると思いますが、これが親指を添えるのにちょうどよく、非常に手に持って馴染みます。

ゴツくて厳ついタイプの器はどうしても実際に使用する時のことをイメージするとこれちょっと使いにくくない?って思ってしまいがちなのですが、このぐい呑みからは無骨な印象でありながら、同時に作家さんの使い手に対する心遣いも受け取ったように感じて、思わず買い求めてしまいました。
その後、帰宅してから中島勝乃利さんのことを検索し、先述の事情を知りまして大いにショックを受けた次第です。

おそらく私が所持している酒器の中で、唯一今現在生存されていらっしゃらない方の作品になります。
今後私が中島勝乃利さんにお会いすることも叶いませんし、また中島勝乃利さんも私のことなどもちろん全く知らないまま逝去されました。
それでもこのぐい呑みを見た時に感じた心遣いを思い出しながらお酒を頂くと、「生きて遺す」という命の営みを実感するような気がします。

精神的にも肉体的にも深く腰を下ろして、ゆっくりと思いを巡らせながら手元には一杯の酒、そんな時に愛用している器です。

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コメント

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フルネームで書かれると、どうしてもあの人が頭に浮かぶな。。。
南国風の男

Re: タイトルなし

正直そこに縁を感じたことも購入動機になっているw

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