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ぐい呑み 中島勝乃利 瀬戸黒 瀬戸焼

中島勝乃利黒粉引き
今回紹介するのは、以前にも紹介した中島勝乃利さんの作品です。

基本は控えめなツヤが特徴的な瀬戸黒ですが、白と朱の入り方がなんともオシャレです。
また色合いから受ける印象通り、手触りはしっとりとして土のような柔らかさを感じさせます。
色合いは洒落てるくせに、形は決してスマートではなく、手捻りの加減がほんの少し傾いているような危なっかしいアンバランスさを醸し出しています。
喩えるなら「酔っ払って足元がふらついているお洒落スーツのイケメン」のような印象w

手捻りというのは個性を発揮しやすく、いかにもな一点物らしさも出しやすいので人気なのか、陶芸祭りなどの展示販売でもよく見掛けます。
ただデザインに凝り過ぎたり、見た目のインパクトを重視し過ぎて、これ実際に使う時どうよ?と疑問に思うような器もあったりします。
個人的にはぐい呑みは鑑賞目的ではなく、普段使いの日用品扱いなので見た目面白くても使い勝手の悪い器はちょっと本末転倒かなと。
「仕事もしない器を置いておく余裕は我が家には無いんですよ!」という貧乏根性だろうと言われれば、その通りですがw

その意味で、このぐい呑みは自分が選ぶ手捻りの器の中ではNGラインを超えてしまう寸前でギリギリセーフという器ですね。
アンバランスさを感じる見た目ながら別に安定感が失われているわけではなく、使い勝手は悪くありません。それでいて手捻りの持つ面白さも楽しませてくれます。
これがもうちょっとバランスを崩して倒れやすかったりしたら、多分使っていないでしょう。

余談ですが、面白さで言うと可杯(可盃)のように最初から面白いことを目的として作られたような器は、それはそれでありだと思っています。
こちらは最初から使い勝手無視と言いますか、むしろ使いにくいことを追求したりしている場合もありますしねw
一点くらいは可杯も持っておこうかなとも思うのですが、こちらは所持していても普段使いはまずしなさそうなので手を出さずにいます。

というわけで酔っ払ったような立ち姿のぐい呑みで酔っ払う楽しみを味わうのが楽しい中島勝乃利さんのぐい呑みの紹介でした。

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コメント

非公開コメント

No title

これはいい味出してるね。
手のひらへの収まり具合が良さそうで、思わず酒がすすみそうだ。

No title

馬上杯みたいな使い心地が他の椀型のぐい呑みと違ってお気に入りなんだよね

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