ぐい呑み 小久保凌雲 凌雲窯 萩焼 灰被り

萩焼灰被り

ナドヤドームのやきものワールドで購入した萩焼のぐい呑みの紹介です。

萩焼好きではありますが、萩焼なら何でも好きかというと実はそんなことはなく、たとえば鬼萩なんかは全然良さがわかりません。なんかキモいし。
萩焼の作家さんの展示を拝見しても自分好みでは無いなあと思うことのほうがむしろ多いくらいです。
そのくせピンと来る品に出会うと心底惚れ込んでしまって何が何でも欲しくなってしまうという厄介な個性が自分にとっての萩焼の魅力だったりします。

というわけでピンと来てしまった萩焼のぐい呑み。
形としてはスタンダードな抹茶碗形ですね。
鬼萩はわからんと述べましたが、鬼萩ではない白の萩焼はかなり好きなので手に取って見ると、うっすらとくすんだような変化が見て取れます。
これが所謂灰被りとよばれる変化です。
焼成する際に木灰が被さり釉薬と溶け合ったりして窯変することによる表情で、備前焼で割とよく見ることができます。
実は灰被り自体は器肌から浮いて見えるというか、火傷的な痛々しさや違和感を感じることの方が多くて苦手なのですが、この器の変化は本来の白を損なうこと無く馴染んでいて非常に自分好みです。

高台は萩焼らしく三方割高台ですが、土見せですね。その為、カイラギが無いのですがカイラギもやり過ぎだとキモいと感じてしまう性格なのでむしろOKw
高台わき(高台回り)は藁釉が危うくひび割れを起こす寸前の様相を呈していて、これが割れてしまっていたら好みではない鬼萩風になってしまいます。
危ねーな、もう少し頑張りすぎてたら不合格ですよというギリギリのバランスも気に入った理由のひとつだったりします。

そんなわけでもうほとんど購入を決意しながらいじくり回していると、売り子のおばちゃんが寄ってきて、この器の灰被りがいかにレアかを力説してくれました。
灰被りはものすごく大雑把に言えば灰が付着して焦げることによる変化みたいなところがあるので、基本的に器肌よりも色合いが濃く出ます。
「灰被り」だとシンデレラが出てきてしまうので、「灰被り 器」とか「灰被り 茶碗」などのキーワードで画像検索するとわかりやすいかな。
そんなわけで本来この白の萩焼も灰被ると黒く焦げたような変化になってしまうことが多いらしいのですが、これくらいのちょっとした変化で落ち着くパターンは非常に珍しいのだそうです。
もっとも灰被りが強く、濃く出た方が好みという人も当然たくさんいますので、別にこれくらいの変化だから価値が高いというわけでは決してありません。
ただ自分好みであるのは先述の通りなので、出会いに感謝しつつ購入しました。

酒器はそれぞれに思い入れや良さがあるので、順位付けやランク付けはしないのですが、それでもこの器はお気に入り度がかなり高いので使う頻度は多いです。
今後どのように化けていくのかも楽しみな器です。

木村宜正 清水焼 ぐい呑み 禾目天目(トチ目天目)

木村宜正禾目天目
大阪高島屋の木村宜正作品特設展示販売コーナーで見掛けて手に取った器です。
見込みから口縁に向かって広がる花火のような窯変の美しさに一瞬で惹き込まれてしまいました。
以前に紹介した禾目天目の器は口縁から見込みに向かって禾が伸びていくような変化なのですが、それとは逆に広がるような変化が非常に面白いです。
ちょっとだけ油滴っぽさも混じっているような気もしますね。
あと清水焼の、特に天目杯は歪みのない均整の取れた姿形が多い印象なのですが、この器は口縁のあたりが割とはっきりと歪みがあって手捻り感が出ているのも惹かれた理由のひとつです。
横から写した画像だとわかりやすいですね。

ただ禾目天目の器はひとつ持っているし、二つ目を買うのもなあ…と思いながら値札を見ると「トチ目天目 ぐい呑み ◯◯円」との記載。
トチ目天目という名称は初耳です。
どうやら火花に近い広がり方のこの天目をトチ目天目と呼ぶのでしょう。
また一つ新しい知識が増えましたね、などと思いつつそれならばと店員さんに包んで頂くようにお願いしました。

帰宅してから包装を解くと、共箱にはしっかりと「禾目天目」と箱書きが…おいw
念の為に「トチ目天目」という単語で検索も掛けましたが、そんな単語はヒットせず。
値札は手書き文字だったので禾目を変換できずというわけではなく、禾目の読み方がわからなかったのかな?と予測しているのですが、高島屋でそんなことってあるのかな。

ともあれマイコレクションとしては二つ目の禾目天目のぐい呑みになりますので、この際我が家においてはこの器はトチ目天目と呼んで区別することにしていますw

ぐい呑み 矢野直人 唐津焼 朝鮮唐津

本日からは平常運転ということで月水金の週3回更新になります。ご注意下さい。
朝鮮唐津矢野直人

ギャラリー縄という職場から程近い小さな陶芸専門のギャラリーに唐津焼の作家さんの展示を見に行った際に、偶然見かけて買い求めた朝鮮唐津のぐい呑みになります。
朝鮮唐津と言いつつ実は技術的な点では朝鮮とはほとんど関係なく、日本で独自に発達した技法だそうです。
朝鮮というのは当時の日本にとって一番身近な外国だったので、外国的と表現するのに朝鮮を付けることがあったそうです。朝鮮唐津という言葉を現代的なニュアンスで表現するなら「舶来製品のような趣の唐津焼き」といったところでしょうか。

さて朝鮮唐津と言えば黒飴釉の上から海鼠釉をかけた変化の具合が一番の見所です。
※海鼠釉の上から黒飴釉を掛けることもあるそうです。
個人的には滴り流れ落ちる感じがよりよく出る立ちぐい呑形の縦長の酒器が朝鮮唐津には一番合っているように感じます。
海鼠釉は白が強く出ることもあれば、この酒器のように青っぽい色合いに変化することもあるようで、今回は姿形と色合いのバランスが好みだったこのぐい呑みを購入しましたが、白主体の朝鮮唐津もいつかコレクションに加えたいと考えています。

というわけで釉薬の流れ落ちる様が素敵な朝鮮唐津のぐい呑みの紹介でした。

2015年酒器について

2015酒器

日本酒に続いて酒器について一年を振り返ってみます。

日本酒と同じ書き出しになりますが、酒器の数も激増した一年でした。
きっかけは明確で散々購入を迷っていた萩の皮鯨を買ってしまったこと。
もともと高くても四合五千円がせいぜいの日本酒を飲むのに、それ以上の値段の器ってどうなのよ?という極めて庶民的な感覚を持ちあわせていました。
その為、良いなあと思う酒器があっても買わずにいたのですが、萩の皮鯨はどうにも欲しくてたまらず、一、二ヶ月迷いに迷った挙句、とうとう手を出してしまいました。
そうなると今度は厄介なことに「萩の皮鯨の値段以下の品ならまあいいか」という感覚が芽生えてしまって、気楽に酒器を購入するようになってしまったんですね。
そして気がつけば画像の通りの量になってしまっています。おまけに専用の酒器棚まで購入する始末。

さすがにこれ以上増やすのはどうかと思っていますが、陶器まつりなどのイベントに行けば買わずにはいられないので、もうそういうイベントに行く事自体を控えようかなとw
今後は欲しくても手が出ない美術館や博物館の展示だけにしたいと考えています。

ちなみに酒器によって酒の味わいが変わるかという点については、明確にこれは違う!と言うほどの変化を実感したことは正直ありません。
ただ、このお酒は少しずつ口に含むように飲むとより美味しいから、そのように飲みやすい器をチョイスしたりということはありますね。ぐいぐい飲む方が美味しいお酒は、そうしやすい縦長の器とか。

味わいの違いは感じなくとも好みの器でお酒を頂くのは格別な気分ではありますので、2016年もお気に入りの酒器とともに日本酒を楽しんでいくつもりです。
というわけで酒器について振り返りましたが、次回は肴について振り返ろうと思います。
ではでは。

ぐい呑み 橋本大輔 禾目天目

橋本大輔金禾目

以前に東洋陶磁美術館で見た禾目天目茶碗に惹かれて、いつかお手頃価格で禾目天目の酒器に出会うことがあれば迷わず買おうと思っていて、京都の陶器まつりで出会ってしまった禾目天目のぐい呑みです。
露店を覗いて回ってみたら、天目しか取り扱っていないようなお店があり、その中で特に気に入ったこの器を手に取ったところ、幸いにも手が出せるお値段だったので買い求めました。
禾目天目の禾目は稲の穂先を指す言葉です。
このぐい呑みも口縁から見込みに向けて無数に禾目が伸びていくような斑紋を見ることができます。
ちょっと撮影の具合でくすんでしまっているのですが、口縁は金に近い色合いで見込みは黒く、そして禾目が伸びている部分は黒と金が融け合うようにして青く輝いています。
しっかりとした存在感がお気に入りの非常に美しい器です。

余談ですが、天目系の盃は基本的に手捻りではなく轆轤や型を使った均整の取れた形ばかり目にしますね。
どの天目杯も高台が土見せになっているも同様で、この辺り天目様式とでも呼ぶべき決まったスタイルがあるのでしょうか?
それとも製作上の技術的な都合で必然的にそうなるのか、不勉強なのでさっぱりですw
陶器まつりで天目杯を出品している方に聞けば教えてくれそうなので、またそういう機会があれば聞いてみようかなと思っています。

ちなみに作家の橋本大輔さんのお名前を検索すると、やはりというか天目にこだわりを持って作陶をされている方のようで、露店が全て天目ばかりだったのも宜なるかなとw
現在は滋賀の大津で作陶をされているようで、京都付近では度々百貨店などで作陶展を開催したりされていますね。
ちなみに検索して出てきた作品の中にはかなり気になる器が幾つかありまして、この際通販でも構わないからと狙っているのですが、瞬殺で売り切れてしまうので一向に入手できません。
おまけに人気のせいか少し値段も上がっている模様。
最近は陶器まつり系のイベントに足を運ぶのを少し控えようと思っているのですが、来年の京都の陶器まつりだけは橋本さんの器目当てで行こうかなと考えています。
もっとも来年も同じように陶器まつりに参加しているとは限りませんので、もしかしたらこの禾目天目が手に入っただけでも運が良かったと思うべきなのかも知れないと、思ったりもしていますw

というわけでマイ・コレクション初の禾目天目のぐい呑みの紹介でした。

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